ローマは

ローマは一日にして成らず。
では、ローマはどのように終わったのでしょうか。

敏捷性を特徴としたギリシャ帝国の後,西暦前30年には,ローマが世界強国となっていました。
この帝国はそれ以前の文明で優位性を保ったどの文明とも異なっていました。

現在も多くの国が、自国の法律の基盤とするほど、ローマの法律は極めて実効性が高かく、さらに、強力な軍隊、強力な皇帝の権力、富、国民を楽しませる娯楽、教育など、つまり今でも理想とされる仕組みを持っていました。

歴史家のH.G.ウェルズは、「ローマ人は、それとは気付かないうちに、行政上の膨大な実験をした。」と、書いています。

さらに,西暦前300年代のギリシャ人哲学者エピクロスの哲学もその当時存在してました。
その要点は、幸福でいるために、正しいことを行い、節度を保ち、幸福感を奪う密かな悪行を避けることでした。

ローマ帝国は、歴史上の暗黒時代と言われる、神聖ローマ帝国に引き継がれ、その後世界強国としての立場でなくなります。

原因は何だったのでしょうか。
それは、「腐敗」だったと言われています。

繁栄を極めたローマでは、道徳が地に落ち、多くの人が暴力を好み、刹那的な生き方をしていたようです。

エピクロス派の人々は、人生を「苦い贈り物」と呼びました。
その派の人々は、幸福であることを、非常に重視しましたが、皮肉なことに、見出した幸福は非常に限られたものでした。

「腐敗」は国を滅ぼすことができます。
であれば、会社、家族、個人はなおのことです。
何を考え、決定し、そして行動するか。
そしてこの考えは、良心、自由意志、善悪、支配権、というテーマにつながります。

それを時間をとって考える事が、とても大切な時代です。
MT